【赤の少女と白い虎】 18. 死 (作・あだちあきこ)


失敗だ。すぐに悟った。 

瞬間、 「そうだ、お前は失敗したのだ」

声が聞こえてきたんだ。

頭に直接響いたという感じでな。


「あなたは神ですか? 」と聞いた。 

数え切れないくらいの笑い声が頭に響いてくる。最初は黙って聞いていたのだけれど、だんだん腹が立ってきてね。


「なぜ笑うのですか! 失礼です!」と叫んだ。

すると、笑う声はスッと止まった。

でもまた別の声が、いくつも頭に響いてくるのさ。

「どうしたものか」「もうこちら側にきてしまったぞ」「このままでは共倒れではないか」「なんと腹ただしい」  

その言葉に少し気を取り直したわたしは、

「あなたは龍ですか?」とたずねた。

「にしても、よくこの門を開いたものだ」「ねじれもひどいが、光も強い」 「さてどうしたものか」 

・・・今度は無視だ。頭にカッと血が上った瞬間だった。


「静粛に」


そのひとことに、空間にサッと静寂が広がった。 


〜つづく   

からだ部

からだ部とは、「からだを感じる」をコンセプトに、部員たちがモノをつくり発信する部活道である。 主な活動は、 1)メディア 2)ワークショップ 3)企画 の三つになります。

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