脳みそがスイカになった男の話   (作 せいけん)


本作品は変集部からのお題をもとに各部員が創作したものである。 

 ① タイトルを「脳みそがスイカになった男の話」と題して作品を書く。 

 ② 作中に、銀行強盗、手紙、カーネルサンダースの言葉を1ないしは2は利用すること。

 ③ 原稿用紙は1〜5枚程度。(400字から2000字まで)

 ④ 下手でも良いからご自身で絵をつけること。

(本作品においては、偏集部からイラストをつけることは一切しない。) 

 ※創作を楽しんでみよう。  



朝、目がさめると、頭がなかった。


一体、頭はどこに行ったのだろうかと探しても見つからず、

男は困ったなと思っていると、家の電話が鳴った。 


受話器を取るなり、

「今日はカーネルサンダース銀行を強盗しよう。」

と告げられる。 


男は「銀行強盗?」と心の中で鸚鵡返した。 


「今から迎えに行く。」 と、電話は切られた。 


一体全体、何がどうなっているのか、さっぱりわからなかった。 


しかし、

それから数分して、

男はあることに気づいた。 


頭がないのだから、

何をしても捕まらないのではないか、と。 


だって、

頭のない男は、

この世に存在しないはずの人間である。 


そう思うと、心が軽くなった。 


早速、銀行強盗に向けて支度をしようと、

男は姿見の前に立ってスーツを着始めた。 


しかし、

見慣れたはずの頭がないと、

どうにも落ち着かなかった。 


何か頭に代わるモノはないかと思ったとき、

鏡の隅に、台所の上に置かれた西瓜が目に入った。 


これだ。 


男は、とっさに振り返ると、その西瓜を頭にのせた。 


その時、家の扉が開き、「行くぞ」という電話で話した男がやってきた。 


西瓜を頭に乗せた男は、

その相棒とともに、

銀行強盗へと出かけた。  


翌日、世界を気味悪がらせるほどの、怪奇事件が起きた。 


全ての新聞、報道、メディアにはこのように報じられた。 


脳みそが西瓜だった男  


昨晩、カーネルサンダース銀行を襲った銀行強盗の2人組の内の1人が、銃撃戦の末、警官のピストルの弾が頭に命中して死亡した。不思議なことに、遺体となった男の頭からは、血ではなく、西瓜の果実と液体が飛び散っていた。 現在、警察当局は、真相追及を目指して、逃亡中のもう一人の銀行強盗の行方を追っている。 





世間の話題は、【脳みそがスイカだった男の話】で、持ちきりだった。   


                                    (了)   

からだ部

からだ部とは、「からだを感じる」をコンセプトに、部員たちがモノをつくり発信する部活道である。 主な活動は、 1)メディア 2)ワークショップ 3)企画 の三つになります。

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